前回書いた記事が人気だったようなので、今回は第2弾として、現在バンコクで働く海外現地採用4年目の20代の僕がよく聞かれる質問について正直に答えたいと思います。
前回の記事はこちらからどうぞ。
「現地採用の人はタイや日本の社会保険はどうしてるの?」という保険に関する質問から
「将来タイに移住しようと考えているのですが現地採用で可能ですか?」というタイ移住にまつわる質問まで
とにかくバンコクの現地採用の現状を知りたい人向けのページです。
その他にも「海外によくある日本人会ってなに?」など、現地採用の人にとってはあまり馴染みのないことまで簡単にまとめました。
目次
「現地採用の人は日本やタイの社会保険はどうしてるの?」
社会保険料ってその国にとって、非常に大事な資金源ですよね。
日本の国民健康保険や社会保険は、それぞれ加入が義務づけられています。これは、労働者個人を守るために必要最低限の保障となるからです。
答え:現在僕は、日本の社会保険料は年金や国保を含めて一切払っていません。そしてこれからも払う予定はありません。
「でも、それによって発生するデメリットがあるんじゃないの?」
答え:海外で生きていくなら、デメリットなんてほぼ無いよ!
日本の社会保険料を払わないデメリットは2つです。
- 厚生年金保険を払ってないので将来貰える「年金額」が減額される。
- 健康保険を払っていないので日本の病院で3割自己負担の「国民健康保険」が使えない。
厚生年金保険と払わないとどうなる?
僕は現在20代で年金が貰える65歳は今から約40年後の2060年頃となります。
僕は2060年頃まで日本の国民皆年金制度が続くとは微塵も思っていません。
少子高齢化が進み、おじいちゃん政府がその問題に胡坐をかき続けて具体的な解決策も出せず、とにかく毎年とりあえず年金受給額を減らすだけ。
人口が1億人を超える大国で国民皆年金を実施しているのは「日本」だけだって知っていますか?
昔は世界中から絶賛されたこのシステムが今後は日本の若者の首を絞めるだけの制度になっていき、必ずどこかで崩壊します。
とにかく自分の身は自分で守る時代に変わりました。老後資金も若いうちから貯めて置く必要がありますね。
もしそれでも払いたい人は2年間だけ遡って払うことができるので、役所に問い合わせてみてください。海外在住者の特権です。
国民健康保険を払わないとどうなる?
単純に日本で病院に行った時に満額払いになるだけです。
ただ、住民票だけ届け入れると即日「保険証」をもらうことができるので、それを病院に持って行って利用することも可能です。
わざわざ日本に行って治療する必要が無いので、僕は国保についても納付していないです。
毎月日本の給料から天引きされる国保の料金を計算したことありますか?
日本の国民健康保険は強制的に毎月約3万円程度(例:月収20万円)の納付で、1年で36万円にもなります。高すぎます。
バンコクの完全キャッシュレスの医療保険の方が断然安い。ということで僕にとってはデメリットにはなりません。
タイでの社会保険は?
バンコクで僕は毎月750B(約2,600円)の社会保障費が給料から天引きされています。給料50,000B以上の人は一律750Bとして決められています。
このお金はタイの年金制度や医療制度など、保険費としてあてられています。
外国人の僕でも「出産手当」や「失業手当」などをもらうことが可能です。
どんなに給料が高かろうが約2,600円しか給料から引かれないのは最高だと思いますね。
「将来タイに移住しようと考えているのですが現地採用で可能ですか?」
バンコクで生活していると、その暮らしやすさから「バンコクに移住したい」という気持ちが芽生えてきます。
答え:現地採用であろうと誰でもタイ移住は可能だよ!ただし「移住し続ける」ために各々に合ったビザを取得する必要があるね。若い人は「労働ビザ」で、50歳以上は「リタイアメントビザ」がいいんじゃないかな。
現地採用という立場で移住を目指すなら「とにかく雇用され続ける」ことを目指してください。
少々不安定ではありますが、ビザを保持し続けるためにはその道しかないですね。それか国際結婚。
もし、より安定した「移住」を目指すのであれば「起業」「投資家」「タイ人と結婚」「リタイアメントビザ」という類のビザを狙うのがおすすめです。
この中でも最も取得されやすいのが「O-Xビザ」いわゆる「リタイアメントビザ(10年)」ですね。
つまり、現役を終えある程度貯金がある日本人をターゲットに、「バンコクで豊かな老後を過ごしませんか?」というやつです。
ざっくり言うと「50歳以上で、約1,000万円以上の預金がある」人が申請できます。
結論として、現地採用で移住することは可能だけど常に雇用される必要があること。もし安定的な移住を目指すなら50歳を目安に計画することです。
「日本人会ってなに?」
シンガポールにもバンコクにも世界の都市のあちこちに「日本人会」は存在します。
答え:海外という不慣れな場所で日本人同士助け合って暮らして、交流していこうという目的でずっと昔に作られた現地の会員制のコミュニティーです。
現地採用の人が入会する必要があるか?
全くありません。
主に日本人会の会員は現地の日本人駐在員とその家族です。つまり日本人会=駐在員会と同じだと思ってもらって問題ありません。
現在、実はバンコクでもシンガポールでも会員数が激減中なのです。
それはなぜか?
以前は多くの日系会社で「強制的」に加入させられていたのが「任意」になりつつあること。さらに、単純に日本人駐在員の数が減少傾向にあることです。
日本人会は誰でも入会できますが、基本的に有料です。会員費や日系企業からの寄付などで運営されています。
僕が以前いたシンガポールの日本人会は採算が取れず、赤字でしたね。それでも毎年シンガポール国立スタジアムを貸し切って大規模な「夏祭り」とかも開催しています。
やはりそれでも海外で暮らす日本人の子供達の憩いの場である「日本人会」が存在する意味は大きいので、ぜひとも運営され続けて欲しいと帰国子女&現地採用の僕は思います。
「バンコクでアパートを借りる時にビザは必要ですか?」
答え:主に必要ないけど(というかちょろい)、法人払いの場合は必ず必要だから気をつけて!兎にも角にも全てオーナーさん次第だね。
バンコクの不動産関係はめっちゃゆるいです。(オーナー次第でもある)
とにかく裕福なタイ人が投資目的のために部屋を買い占め、そこから発生する家賃収入で元を取ろうとする場合がほとんど。
さらに、タイ人オーナーは「法人契約」「会社払い」を非常に嫌がります。嫌がるだけで交渉すれば問題ないんだけど。
なぜ法人契約を嫌がるのか?
それは「納税義務が発生する」からです。
多くのオーナーは直接「個人」と話をつけ、振込先の口座情報だけを教え、あとは毎月そこに家賃が振り込まれさえすれば何も言いません。
法人契約にしてしまうと「税務署にチェックされる対象」になるので節税ができなくなります。
なので、家賃契約をする際は「とにかく1年間毎月家賃を振り込むことを約束します!」と言えばビザなしでもできちゃう可能性があります。
まとめ
今回も前回の記事に引き続き、現地採用としてバンコクで働く僕がよく聞かれる質問について正直に答えてみました。
個人的に思うのが「現地採用って最高」ということ。
息苦しい日本の社会を離れて、海外で誰にもとやかく言われずに伸び伸びと暮らしていけることができる。
現地採用って言うと「給料少ないからやめとけ」とか「東南アジアで働いても何もないぞ」など批判的な意見をちらほら見かけるんだけど、全て無視してかまいません。
日本で会社にひれ伏し、残業をしてまでも出世して、人生の正義=絶対労働みたいな方程式でしか物事を測れず、それが「世の中のあるべき幸せ」だと思い込む固定概念に支配されるおっさんたちはとても多いです。
現地採用が幸せかどうか?自分の幸の定義くらい自分で決められます。