タイの国技に指定されている格闘技【ムエタイ】といえば、「世界最強の格闘技」とも呼ばれ、特にタイ好きでなくてもご存知の方が多いかと思います。
タイでは街の至る所にムエタイジムがあるほどの一般的なスポーツで、大人はも
ちろん、子供達が練習している光景もみる事が出来ます。
お祭りなどのイベントの際に催し物として行われることも多く、タイの文化とし
て庶民の生活にも浸透しています。
ムエタイの大きな特徴は、「賭けごと」である事。
日本の国技である相撲では、もちろん勝敗で賭けをすることは禁止されています
が、ムエタイの試合は賭けの対象として認められています。
そのため八百長に対しては非常に厳しく、もし八百長試合が発覚した場合は、
八百長に関与した関係者にはタイの法律により厳しい処罰が下されるため、つまりは八百長試合を行う事はほぼ不可能ともいえます。
公認のムエタイスタジアムで行われる試合で八百長を疑われるような試合をした
場合は、目の肥えた観客からのブーイングにより試合が成立しないこともあるよ
うですので、試合はまさに「死闘」そのもので大迫力！
イベント会場やレストラン・ＢＡＲなど行われるエキシビジョンマッチでは、主
に外国人観光客向けにショー的な要素が盛り込まれた試合になる事もありますが、公認のスタジアムで行われる試合では、毎試合・真剣勝負が繰り広げられています！
そんなタイの国技ムエタイですが、タイ国政府公認のスタジアムで上位ランカーとして活躍する日本人選手がいます。
名古屋にあるムエタイジム「キング・ムエ」に所属する、福田海斗選手。
小学校3年生の時にムエタイを始め、幾度かの挫折を乗り越えて小学校6年生の時
に日本のジュニアチャンピオンに。
中学1年生の時に日本での実績が認められ、タイの公認スタジアム、日本でいえ
ば相撲の国技館に当たるルンピニースタジアムでプロデビュー。
その後は数カ月に一度タイに来ては、バンコクだけでなく地方のローカルスタジ
アムでも試合を重ね、本場での実戦経験を積んでいき「本物のムエタイができる
日本の少年」との評価を得ていきます。
地方での実績が認められ、ルンピニーと並ぶムエタイ２大殿堂の一つ、ラジャダ
ムヌンスタジアムでも戦うようになり、「危険なサムライ」というニックネームがつくほどの人気選手に。
ムエタイに詳しくない方には伝わりにくいかも知れませんが、ムエタイ２大殿堂
のリングに上がって、ましてやそこで人気選手になるなんて、本当のムエタイ選
手として、タイ人に認められた証！
野球でいえばメジャーリーグ、サッカーでいえばセリエＡ、プロレスでいえばＷ
ＷＥのリングに上がって、目の肥えた本場のファンに認められたと言う事で、本
当にすごい事なんですよ～！
２０１５年にはＷＰＭＦ認定の世界フライ級王者に。
２大殿堂ルンピニースタジアム・ラジャダムナンスタジアムでもランキング上位
に認定され、着実に実力を上げてきています。
ちなみに２大殿堂で同時にランクインした日本人選手は「キックボクシングの神
様」と呼ばれた伝説の藤原敏選手以来の快挙！
タイのムエタイ年間表彰の最優秀外国人選手に選出されるなど、まさに熱い闘い
を通して日本のサムライスピリットをタイに伝えているのです！
現在、新型コロナウイルスの影響により日本からタイに入国するのは難しく、福
田選手もタイ国内で実戦を積む事が出来ない状況となっていますが、コロナが終
息したあかつきには、是非とも福田選手の熱い闘いにご声援をお願いしますー！
