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タイ・バンコクから北朝鮮・平壌カウントダウンツアーに参加してきた話【旅行記①準備編】

北朝鮮・平壌の金日成広場

今回から数回にわたって、昨年末から年明けにかけて開催された「北朝鮮・平壌カウントダウンツアー 2019-2020」に参加してきた話を書き綴ります。

北朝鮮と聞いて、「え?そんな普通に行けるの?」と思った方も多いのではないでしょうか?

実は、ほとんどの日本人が行けます。

ただし、諸々の手続きを踏んで、入国審査を経て、無事にビザが下りても制限の多い国なので、とても”普通”とは言えませんが(笑)。

なかなか貴重な経験だったので、物騒なニュースもよく耳にする謎多き国をレポートしていきたいと思います。

書いて良いこと、悪いこと。載せて(撮って)もOKな写真、NGな写真。
色々な説明を受けましたが、細かいボーダーラインはもう覚えていません(笑)。
書きたいことを書いて、載せたいものを全部載せようと思います。

備忘録的なブログになりますが、ご興味のある方は最後までどうぞお付き合いください。

注意
外務省からは、北朝鮮への渡航自粛要請が発令されています。(継続中)
また、日本と北朝鮮との間には国交がありません。当然ながら、大使館や領事館に相当する機関も設置されていないので、万が一の場合でも迅速な保護や支援を受けることは不可能です。
北朝鮮旅行に興味のある方は、以上のことを十分理解したうえ、全て自己責任で参加してください。
当記事は、渡航を勧めるものではありません。

北朝鮮の基本データ

北朝鮮の国土イラスト
面積:約12万平方キロメートル(日本の33%相当)
人口:約2,515万人(2015年)
首都:平壌
民族:朝鮮民族
言語:朝鮮語
宗教:仏教徒連盟やキリスト教徒連盟などの団体はあるが、信者数や実態は不明。(公式には無宗教)

国防委員会や朝鮮人民軍、唯一の政党である朝鮮労働党など、国家の主要機関のトップは、いずれも皆さんご存知の「金正恩」委員長が務めるという、もはや清々しいほどの独裁国家です。

「チュチェ思想」という政治思想に染まっており、日本のような思想の自由はありません。以前、聖書をホテルに忘れてしまった外国人旅行者が逮捕・強制労働に処されたほど、宗教や思想に関して弾圧されています。

※チュチェ思想とは‥‥
世の中の主人公は人間なので、誰もが主体的に行動することが大切。ただし、間違った道に進まないよう絶対的権威を持つ指導者に導いてもらいましょう!という、控えめに言って危ない思想。

参考:外務省 北朝鮮基礎データ

北朝鮮へ渡航するためには

北朝鮮の平壌の道路

冒頭にも書きましたが、ほとんどの日本人が渡航可能です。

しかし、自由旅行は認められていないので、旅行の全てを手配してくれる代理店に連絡し、現地旅行会社の開催するツアーに参加することが入国の絶対条件(日本国籍の民間人の場合)となります。

また、注意点として、日本人でも「マスコミ・報道関係者、警察、自衛隊関係者」にはビザが一切発給されません。

入国ルートは空路と陸路の2通りありますが、どちらも直行ルートはなく、第三国経由での入国となります。

例)日本→中国→北朝鮮、日本→ロシア→北朝鮮、バンコク→中国→北朝鮮(私の場合)

準備①北朝鮮旅行を取り扱う旅行代理店を探す

北朝鮮の昼間の平壌駅

何はともあれ、北朝鮮旅行を取り扱う旅行代理店を探すところから旅の準備がスタートしました。

日本国内には東京に数社あり、国境の接する中国には山ほど代理店があります。また、どの代理店も平壌カウントダウンツアーを企画していました。

大きく変わりませんが、若干中国の代理店の方が旅費が安かったと記憶しています。

今回は、全てが初体験&日本語ガイドの付くツアーに参加したかったので、日本語サポートのある会社を選ぶことにしました。

渡航する場所が場所だけに、ネットで検索しても口コミ数が充実していなかったため、最後は雰囲気ですね。

色々見た結果、選んだのは中国の代理店で日本語サポート可能なA社。

正直安い買い物ではないので、最終的には比較的低価格な点が決め手となりました。

準備②北朝鮮への入国に必要なもの・手続き

北朝鮮の観光ビザ

意外と緩い⁉必要書類

A社に参加申し込みのメールを送り、渡航手続きが始まりました。

やり取りは日本語、申し込みも含め、全ての手続きがメールで完結できると言われ一安心。バンコク在住でも問題なく進めることができます。

ツアーへの申し込み、北朝鮮の入国審査に必要な書類は以下の3つ。

・朝鮮渡航手続き申込書
・パスポートの顔写真ページの画像
・肩から上の顔写真

「え?これだけ?」

しかも顔写真に関しては、スマホ撮影でOKという謎の緩さ(笑)。
面倒な書類を何枚も書くものと覚悟していたので、だいぶ肩透かしを食らいました。

ここで送る顔写真は、そのまま北朝鮮ビザに貼られます。
北朝鮮ビザに関しては、後々ご紹介します。

ちなみに、下記リンクが渡航手続き申込書の実物です。こんな風にネットに上げていいのか不明ですけど。

朝鮮渡航手続き申込書.pdf

入国審査に落ちるのはどんな人?

多くの方が問題なく入国許可が下りる北朝鮮ビザですが、北朝鮮当局が審査をする以上、許可が下りないケースもあるようです。

例として挙げられたのは、
⑴過去に入国拒否を受けたり、現地でガイドとトラブルを起こした人
⑵日本や国外で北朝鮮を批判するコンテンツを出している人(特定されてしまった場合)

皆さん悪口はオフラインでおこないましょう。

大体、申請から1週間ほどで入国の可否が出ます。

準備③ビザが下りたら北朝鮮旅行の旅費を確認・支払い

そんな北朝鮮旅行は、交通費やホテル代など、旅行の全てがコミコミのパッケージツアーになっています。

3泊4日平壌カウントダウンツアー料金
(A社の場合)

2~5名 135,000円

6~9名 121,000円

10名以上 さらに安く

内訳は、以下の通りです。

パッケージに含まれる費用

・ビザ代

・往復交通費(中国・北朝鮮間の国際列車)

・ホテル代(高級ホテル3泊分)

・バスチャーター代

・現地ガイド2名と専属運転手

・観光地の入場料(オプションツアー除く)

・食事代

今回のケースでは、北朝鮮で年を越したいという狂人が日本各地から6名集まったので、私たちのツアー料金は121,000円になりました。

基本的にホテルは相部屋ですが、シングル利用を希望する場合は追加料金が発生します。

その他でツアー代に含まれない費用は、お土産代、追加の飲み物(お酒)代、ガイドへのチップ、特別に行きたい観光地があればオプションツアー代、夜遊び代といった感じでしょうか。

追加料金で往復を「北京⇔平壌」の空路にアップグレードすることもできましたが、平壌に着くまでの北朝鮮の田舎風景に興味があり、陸路を選択しました。

ただ、空路の場合は、唯一の「一つ星」、世界最低の航空会社と名高い「高麗航空」を利用できるので、これはこれで面白そうですが(笑)。

旅費の支払いは、日本の口座への銀行振込。私は、ネットバンクで対応しました。

準備④バンコクから中国行き航空券を手配

中国・大連のビル群

無事にビザが下り、旅費の支払いも完了したことで、ようやく本格的に旅程を組めるようになります。

入国までのルートは、特に寄り道せずストレートに考えました。

バンコク→大連(飛行機)
大連→丹東(新幹線)
丹東→平壌(国際列車)

バンコク-大連の直行便が週2便しか運航していなかったため、5時間半のフライトからそのまま2時間半の新幹線移動という、結構なハードスケジュールになってしまいました…。

準備⑤北朝鮮に持ち込みが禁止されているものを把握する

そして、最後の準備。持ち込み禁止の荷物を把握し、荷造り&パソコンやスマホの整理です。

何が持ち込み禁止なのか?

持ち込み禁止・注意対象品

・禁止薬物

・偽造通貨

・偽物の金日成&金正日バッジ
※国境の町でお土産として売られていました。

・北朝鮮のお金
※こちらも国境の町で手に入りますがNGです。

・北朝鮮を批判する書籍

・韓国に関する書籍

・ラジオ

・双眼鏡

・カメラの望遠レンズ

・ドローン

・アダルト関連(雑誌はもちろん、写真や動画もNG)

その他、有名な指さし会話帳シリーズの北朝鮮編は、金正恩をイラストにしているので持ち込み禁止です。イラスト程度ですが、侮辱に値するらしいです(笑)。

現地で使えない指さし会話帳なんて、世界中でこの国だけではないでしょうか?

また、身なりに関しては、とやかく言われることは無いようです。
例外として、当たり前のことですが、北朝鮮や金ファミリーを茶化すデザインはNG対象です。

東南アジアの露店で売られている北朝鮮Tシャツや金正恩スタイルの髪型はやめた方がいいですね。

パソコンやスマホ、カメラは整理&作戦が必須!

心配していたパソコン、スマホ、カメラは持ち込みOKでした。
2013年までは持ち込めなかったと聞きますが、少しずつ緩和されているようですね。

ただし、入国&出国時の持ち物検査で中身を見られるという情報があったので、事前に整理することにしました。

とりあえず、触られたくないファイルや写真は全てクラウドに保存。
会話の大半が悪口だったので、渡航前に友人と北朝鮮関連でやり取りしていたLINEも消去しました。

また、私の友人は、出国審査でせっかく北朝鮮で撮った写真を削除されないようにダミーのSDカードを数枚用意していました。

色々な感情を抱えて、いざ出発!

全ての準備を終え、あとは出発を待つのみです。

そんな矢先、北朝鮮がアメリカに対し、「クリスマスプレゼント(ミサイル)を贈る」と表明したり、専門家が「年明けにICBMが発射される」と解説しだしたりと、各方面から地獄のニュースが流れ始めました。

ミサイル発射するなら、頼むから北朝鮮に着く前に打ってくれと願う毎日でした(笑)。

以上で準備編を終わります。
次回は、北朝鮮との国境の町である丹東の様子をお届けします。