タイ・バンコク発の参加型ブログメディア

タイ・バンコクから北朝鮮・平壌カウントダウンツアーに参加してきた話【旅行記②「国境の町」丹東編】

中国と北朝鮮の国境の町丹東にある一歩跨

北朝鮮・平壌旅行記の第2回、今回は国境の町である中国・丹東(タントン)の様子をお届けします。

少しでも細かくお伝えできればと思い、せっかくなので国境の町もご紹介することにしました。

次こそ入国しますので、しばしお付き合いください。

前回の【準備編】は、下記リンクからどうぞ!

注意
外務省からは、北朝鮮への渡航自粛要請が発令されています。(継続中)
また、日本と北朝鮮との間には国交がありません。当然ながら、大使館や領事館に相当する機関も設置されていないので、万が一の場合でも迅速な保護や支援を受けることは不可能です。
北朝鮮旅行に興味のある方は、以上のことを十分理解したうえ、全て自己責任で参加してください。
当記事は、渡航を勧めるものではありません。

タイ・バンコクから飛行機で5時間、中国・大連へ

いよいよ出発当日。
バンコクから大連までは、ノックスクートの直行便で約5時間のフライトです。

深夜3:00発の便だったので、時間的にはかなり余裕があり、ドンムアン空港には無駄に早く到着しました。

しかし、どうにも様子がおかしい…。

なんと中国人の団体(それも大規模)と同じ便。
個人で乗っている外国人は、私たちだけだったかもしれません。

列にならず、放射状に人が溢れていく中国人特有の並び方。というより、誰も並ぶ気がありません(笑)。

飛び交う怒号と暴言、止めどない人の波。
チェックインカウンター前では、我先にチェックインを済ませようと、投げ込まれる無数のパスポート。

これぞ地獄絵図。

カウンターのお姉さんが泣きながら働くという状況は、たぶん一生忘れません。
今思い返しても、よく突破できたなと思います。

ちなみに、機内でも大暴れは続き、フライト終盤には全CAさんがマスク&2重ゴム手袋を装備。
CAさん達による除菌・消臭スプレー散布大作戦で真っ白になる機内は、さながらニュースで見た香港でした。

大連到着、新幹線で北朝鮮との国境を有する丹東へ

大連空港の中から見るノックスクートの機体

人生で最も長い5時間を何とか耐え、無事に大連到着。個人的には、今回が3度目となる中国訪問です。

平壌行きの国際列車は丹東発なので、ここからは電車を使って北朝鮮との国境の町まで向かいます。

地下鉄で新幹線の出ている大連北駅まで向かう

中国・大連空港駅にある地下鉄チケットの券売機

人民元(中国の通貨)は、バンコクでタイバーツから両替済みです。
地下鉄の乗り方も覚えているので、この辺りはサクサクですね。

中国・大連を走る地下鉄の車内

大連市内を走る地下鉄は、近未来的なデザインで綺麗です。
上海、バンコクに次ぐ日系企業数「世界第3位」の大連では、駅構内のアナウンスや車内放送で日本語が使われています。

約40分地下鉄に揺られ、大連北駅に到着。新幹線の発着駅なので、巨大なターミナル駅です。

新幹線に乗り、いざ国境の町へ!

新幹線のチケットは窓口で購入。
英語が一切通じないので、赤ちゃんレベルの中国語で切り抜けました。

こちらが丹東行きの新幹線「和諧号(わかいごう)」。
最高時速200キロ、丹東までの約300㎞を2時間半で走ります。

4年前(2015年)に開通したばかりの路線だそうです。

車内は、日本の新幹線に似ています。

2等席を購入しましたが、チケットのお値段なんと約1,700円。
もはや不安になるレベルの安さです。

大連からひたすら北東へ、のどかな農村地帯を走っていきます。

車内に外の気温が表示されるのですが、どんどん下がり気が付けばマイナス10℃。
昨日まで30℃オーバーの国にいたので、普通に気が狂いそうでした。

そして、そのまま2時間半。
動画のような景色がずっと続いていましたが、丹東に入った瞬間一気に都会になり、かなり不気味な印象を受けました。

中国と北朝鮮の国境の町、丹東駅の正面

バンコク出発から約12時間、丹東到着!ついに国境まで来ました!

世界一安いヒルトンは、世界一特殊なヒルトン

国境ということで、多少の緊張感をもって駅から歩き始めました。

車道はしっかり整備され、タクシーやバスなど、移動手段にも困らなそうな雰囲気。
歩道は広く、人が少ないので歩きやすい。

一見すると普通の中国の町ですが、川を挟んだ対岸は北朝鮮、”脱北者の玄関”とも言える町です。

お土産屋さんには北朝鮮のものが並び、旅行会社には「平壌半日旅行」の文字など、北朝鮮推しが徐々に目立ってきます。

何はともあれ、まずはホテルのチェックインが先です。

世界一安いヒルトンと言われる北朝鮮との国境の町中国・丹東にあるヒルトンガーデンイン丹東

私たちが予約したホテルは、駅から徒歩5分ほどに位置する「ヒルトンガーデンイン丹東」。

そうです、”あの”ヒルトンです。

ヒルトンガーデンインは、アメリカを中心に展開されているヒルトングループの中級ブランドです。

特に、この丹東は、”世界一安いヒルトン”と言われています。
今回の宿泊料も、ツインで1泊約6,000円(朝食付き)という破格の安さ!

勝手にヒルトンの名を冠した偽物ホテルだと思い、即座にネットで検索しましたが、本当にブランドがありました(笑)。

北朝鮮との国境の町丹東にある世界一安いヒルトンと言われるヒルトンガーデンイン丹東のツインルーム

客室は、ちょっといいビジネスホテルといった感じです。

では、何が世界一特殊なヒルトンかというと、こんなユニークな特徴があります。

・客室から北朝鮮が見える
・レストランでは、北朝鮮を眺めながら食事ができる

こんな面白いヒルトン、世界中探しても他にありません(笑)。

丹東の対岸から北朝鮮を望む

対岸の不気味な暗闇

丹東を流れる「鴨緑江(おうりょくこう)」の川幅はわずか400m、その先は北朝鮮です。

川には2つの橋があり、1つは「鴨緑江断橋(おうりょくこうだんきょう)」。
朝鮮戦争中の爆撃で破壊されたまま、遺産として残っています。

もう1つの橋が「中朝友誼橋(ちゅうちょうゆうぎきょう)」。
こちらが中国と北朝鮮を繋いでいる橋で、平壌行きの国際列車もこの橋を渡ります。

リバーサイドは遊歩道になっており、夜には綺麗にライトアップ。
”北朝鮮ビュースポット”として完全に観光地化されています。

遊覧船に乗って、北朝鮮を眺めるという観光もあるようです(笑)。

しかし不気味なのが、対岸(北朝鮮側)はほとんど明かりがなく、異常なほど暗闇が広がっている点。

泳いで逃げようとした脱北者が射殺された、というニュースも珍しくありませんし、 たまにキラッと光ったり、ポツンと1カ所だけ明かりのある所は、まず間違いなく北朝鮮軍の監視がいる詰所でしょう。

冬場は川が凍ることで、走って逃げられることもあり、脱北者が多い時期とも言われています。
もちろん、中国側も国境警備隊が常時パトロールしています。

「明日ここを渡るのか」と思うと、何とも言い難い気持ちになります。

激レア!本物の金日成&金正日バッジが闇屋台に流通

引用:NK NEWS

また次回以降に改めて説明しますが、北朝鮮人民は左胸にバッジを付けています。

元・国家元首の肖像画をバッジにして、それを国民に付けさせるという指導。
はっきり言って気持ち悪すぎです。

当然、普通は北朝鮮人民しか手に入れることができない代物ですが、この橋の下に屋台を開いている怪しい老婆から購入できることを、図らずも今回知ってしまいました。

-老婆「お兄さん、バッジいらんかい?」
-私(なんだ、土産物屋で売ってるレプリカか)
「え、なになにお婆ちゃん本物でも売ってるの(笑)?」
-老婆 「そっちがいいのかい」(小汚い紙袋を持ってくる)
「はい、これ」
-私「…え、マジ?怖っ」

値段は、はっきりとは覚えていませんが、2万円くらいだったと思います。(レプリカなら数百円)

普通に怖くて買いませんでしたが、オークションで数倍の価格で落札されているのを知り、帰ってきてから若干後悔しました(笑)。

脱北者から流れてくるのでしょうか?国境の町ならではですね。

観光名所?一歩跨いだら北朝鮮という危険スポット

北朝鮮との国境の町丹東にある万里の長城の最北端、虎山長城の門

また、丹東には、「虎山長城(こざんちょうじょう)」という、かの有名な万里の長城の最東端があります。

場所は下の地図の通り、北朝鮮の目の前です。

北朝鮮との国境の町丹東にある万里の長城の最北端、虎山長城の道

上まで登ると、北朝鮮の農村を一望できるスポットとなっています。

広大な農地が広がりますが、同じ国境地帯でも中国との国力の差を顕著に感じますね。

中国と北朝鮮の国境の町丹東にある一歩跨

実は、この場所は北朝鮮に最接近できる場所として観光地になっています。

名称は「一歩跨」。

その名の通り、一歩跨いだら北朝鮮という、チキンレースでもしたらシャレにならない場所です。

北朝鮮との国境にある一歩跨から見た北朝鮮の農村

写真右側に写る緑色の建物は、脱北者の監視で北朝鮮軍が常駐しているようで、妙な緊張感があります。

逆に中国側は、監視カメラは結構な数を用意しているものの、警備自体は緩々でした。
普通にその辺にいる警察も、「日本人か?よくこんな所まで来たな」と笑顔で会話してくれます(笑)。

いよいよ入国!陸路で北朝鮮へ!

日本のパスポートに押された中国・丹東の出入国スタンプ

ついに迎えた入国の日。
身も心も準備万端で、いよいよあの北朝鮮に足を踏み入れる時が来ました。

集合時間は朝8:30、場所は丹東駅のチケット売り場。
そこで今回のツアーに参加する他の日本人とも合流します。

事前情報は仕入れていますが、実際のところ”何があっても”おかしくない国です。
ただならぬ高揚感と幾ばくかの不安を抱きながら、丹東駅へ向かいました。

次回は、国際列車に乗って北朝鮮へ入国し、平壌に着くまでの旅路をご紹介します!