タイ・バンコク発の参加型ブログメディア

バンコク日本人学校のオンライン授業で対話型のデジタル教材「すらら」を導入

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響により、タイ王国では3月26日に非常事態宣言が発令され、日本人学校を含む教育機関は長期間の休校を余儀なくされています。

本来であれば4月17日に予定されていた在校生(転校生)たちの始業式、4月18日に予定されていた小学部・中学部の新入生の入学式などの行事は全て中止となりましたが、5月1日からは各家庭が持っているパソコンやタブレット端末などを利用し、学校に通学せずに自宅で学習するオンライン授業が始まりました。

不測の事態の為に急遽のオンライン授業の開始で致し方ないとは思いますが、開始当初はやたらと課題が多い授業や、逆に本気を出せば1時間分の授業が10分程度で終わってしまうような教科もあったりと、学校側も手探りでの配信という感が否めませんでした。

しかし回を重ねるにつれ徐々にバランスが取れた効率が良い授業になりつつあり、学校側もより良い授業を提供するために色々と試行錯誤して工夫しているのだと感じます。

インターネットを通した学習のプラットフォームはGoogleが学校向けに開発した無料のWebサービス「Google Classroom」を軸に進められていますが、5月中旬からはAI×アダプティブラーニング教材「すらら」も導入されました。

「すらら」の公式ホームページでは、『インターネットを通じてゲーム感覚で学ぶことができる対話型のデジタル教材』と紹介されています。

もともと日本全国の有名私立中高や大手塾で活用され、シンガポールの日本人学校でも活用されていたようですが、新型コロナウイルスによる休校措置の影響なのか、それともコロナは関係なく導入される予定だったのかは判りませんが、世界で一番のマンモス日本人学校の ここバンコクでも導入されるようになりました。

https://1.bp.blogspot.com/-Z9RdyIqhrYM/WEVoiXexikI/AAAAAAABAN8/wYg4rQDQc7wiALpLW3e_qZO25ltQ7RJlwCLcB/s800/tablet01_boy.png

肝心の授業内容ですが、我が家の子供たちに聞く限りではアニメーションキャラクターが登場するので楽しく学習できるし、説明も判りやすいと言っておりました。

AIにより生徒1人1人の状況が詳細に把握でき、家庭学習のフォローもできるような機能も充実しているようですので、授業が一方通行になってしまう心配もなさそうです。

バンコク日本人学校では、7月1日からは3グループに分けての分散登校をする事が予定されていますが、1週間に1~2回程度の通学となるため1学期の間は自宅でのオンライン授業は継続されるようです。

本来 令和2年度からバンコク日本人学校に赴任される予定だった先生方が、タイに入国する国際旅客便の飛行制限や労働許可証の手続きの関係で現時点でもタイに入国することが出来ない状況が続いていますので、1学期中は通常通りの通学は難しいですね。

新型コロナウイルスの影響で、図らずも急速に身近な存在になった感のある「在宅授業・オンライン授業」ですが、コロナ終息後もうまく活用すれば子供の学力向上はもとより、ゆとりをもった教育や、先生方の負担軽減に繋がるのではないかと思います。

夏休みの開始は8月12日から、2学期の開始は9月1日が予定されています。

タイ国内の新規患者数は減少傾向にありますが、油断することなく引き続き不要不急の外出の自粛や、外出後には手洗い・うがいを入念に行うなど各自が気を付けて、2学期が開始される時には分散登校ではなく、全校生徒が一緒に学校に通学できるようになればいいですね。

■