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【タイから帰国する全ての方へ】スワンナプーム空港から日本へ帰国する際の流れと注意すべきこと【申告書や14日間の待機要請について】

注意
コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、日本及びタイ政府の対応は日々変化しています。当記事の内容は、2020年4月1日に帰国した際の情報です。最新情報は、官公庁のHPよりご確認ください。

タイから帰国した際の上記ツイートに対して、帰国を検討されている方からお問い合わせいただきました。

・普通に帰国できるのか、できないのか?(特別な手続きが必要なのか?)
・日本に入国する流れをもう少し詳しく教えて欲しい
・タイからの帰国者は、日本帰国後にどういった行動を取るのか?
・検疫所長の指定する待機場所とはどこなのか?

政府からの情報だけではなく、SNSなどでも色々な情報が飛び交っているので、不安に思う方が多いようです。

そこで、実体験をもとに一連の流れや注意点をまとめ、現在の状況をご報告していきたいと思います。

※新型コロナウイルスに関する最新情報は、必ず官公庁のHPよりご確認ください。
HPリンク:外務省法務省厚生労働省

タイ・バンコクから帰国する際の注意点

結論からお伝えすると、タイから帰国すること自体は容易ですが、非常に高い感染リスクを伴います。

実体験からの私見、行政機関からの要請など、一つずつ注意点を解説していきます。

①空港や機内は感染リスクが非常に高い

減便されているとはいえ、東南アジアのハブであるバンコクの空港には、各国から人が集まっています。

さらに、現在のバンコク-日本間のフライトは、日本で自国行きの便に乗り換える欧米人が乗客の半分以上を占めています。
私の乗った便では、羽田でバンクーバー行きに乗り換えるカナダ人が多く搭乗していました。

マスクが手に入らないのか、総じて意識が低いのか、欧米人のマスク着用率が低いことが大きな問題です。

マスク未着用にもかかわらず、会話や咳払い、くしゃみ、スキンシップなど、配慮に欠けた行動も多く見受けられるので、現在のバンコク-日本間は感染リスクが非常に高いと断言できます。

②空港の検疫所も濃厚接触は避けられない

羽田空港の検疫所で濃厚接触
※写真は羽田空港の検疫所

現在、空港の検疫所は、出来る限り混雑を避けるよう誘導しています。

例を挙げると、到着時に別便が検疫所を利用している場合は、バッティングしないよう空くまで機内待機となります。
私も17時に日本に到着しましたが、機内から出たのは18時過ぎでした。

しかし、結局検疫所ではソーシャルディスタンスはなく、日本人の生真面目な習性もあって、皆ギチギチに並びます。

機内で感染せずとも、この間の濃厚接触で感染する可能性が大いにあります。

③帰国後14日間の待機要請と交通機関の使用自粛について

機内で配られるコロナウイルスの水際対策で用いられる海外帰国者用の申告書

タイは検疫強化対象地域に入っているので、帰国者は以下の対応が求められています。(4月3日現在)

□ 健康状態に異常のない方も含め、検疫所長の指定する場所(自宅など)で入国の次の日から起算して14 日間待機し、空港等からの移動も含め公共交通機関を使用しないこと

□ このため、入国前に、ご自身で入国後に待機する滞在先と、空港からその滞在先まで移動する手段(公共交通機関以外)を確保すること

□ 入国の際に、検疫官によって、入国後に待機する滞在先と、空港から移動する手段について検疫所に登録いただくこと

厚生労働省-水際対策の抜本的強化に関するQ&A-

申告書は、機内で3枚配布されます。

記載する内容は、名前や住所などの基本情報、待機場所と滞在期間、そこまでの移動手段などです。

ホテルで待機する場合は、ホテル名や連絡先が必要になります。
自家用車での迎えが来る場合は、続柄も記入します。

“検疫所長の指定する待機場所”とは?
・自宅
・親類の家
・ビジネスホテル
・旅館
など
友人の家という方もいました。

また、ここで言われている「公共交通機関」とは、電車やバス、タクシー、飛行機(国内線)、旅客船などが含まれます。

現在、羽田・成田空港近くは、満室となっているホテルが多く、都内のホテルも混雑しているので、東京着の方は宿泊施設の確保が意外と難しいかもしれません。
加えて、14日間の予約は、宿泊施設から問い合わせが来る場合があります。
宿泊拒否になるかもしれませんが、後のトラブルを避けるためにも、正直に海外(タイ)からの帰国者ですと伝えましょう。

タイ・バンコクからの帰国、一連の流れ(※4月1日現在)

コロナウイルス騒動の中、タイから日本へ4月1日に帰国した際のパスポートのスタンプ

ここからは、タイから帰国する際の流れを通しでご報告します。
)スワンナプーム空港→羽田空港(ANA)

対策や対応、状況の変化が激しいので、必ず官公庁のHPにある最新情報と併せてご確認ください。
HPリンク:外務省法務省厚生労働省

スワンナプーム空港にて

①空港に入る際は、マスク着用の確認と検温、問題がなければ服にシールが貼られます。

②スワンナプーム空港のベンチは、ソーシャルディスタンスが確保されているので、着席する場所には注意が必要。(○×で書かれています)

③チェックインカウンターでは、帰国後の待機要請に関して確認が取られます。(日本語の資料あり)

④事前にオンラインチェックインを済ませていると、別カウンターで荷物を預けるだけなので、長時間並ぶこと(濃厚接触)を避けることが出来ます。

⑤荷物検査は通常通り。出国審査では、指紋認証を中止しています。

⑥免税店やブランドショップは、ほとんどクローズしています。

⑦飲食店に関しては、通常営業のお店がほとんどです。閉鎖中のバンコク都内とは異なり、店内で座って飲食出来ます。

⑧機内への搭乗は、通常通りに進みます。

機内にて

⑨全CAがマスクと手袋を着用しています。

⑩機内サービスの変更などは、航空会社により異なります。
詳しくは、各会社の公式サイトよりご確認ください。
リンク:ANAJAL

⑪機内食の後、通常の税関申告書のほかに3枚の申告書が配られます。
(申告書に関しては、上述の通り)

⑫日本到着後、検疫所の混雑具合によっては、数十分~1、2時間ほど機内待機。

羽田空港にて

⑬検疫所で3枚の申告書を提出。

⑭記載内容に関して質問があれば、虚偽がないよう回答しましょう。

⑮14日間の待機中に体調が悪くなった場合の連絡先を紹介してもらいます。

⑯タイは、入国拒否の地域に指定されていないので(4月3日現在)、青いカードを貰います。

⑰口頭での症状確認、サーモグラフィーによる体温検査がおこなわれます。

⑱問題がなければ、自動入国ゲートへ進みます。
※入国スタンプが必要な場合は、ゲートを抜けた後のカウンターで押印してもらえます。

⑲入国後は、検疫所で申告した移動手段で待機場所へ向かい、14日間待機しましょう。

強制力について

帰国後の行動に関しては、あくまでも要請であって、強制力はありません。
実際に体験した者として言わせてもらうと、検疫所の水際対策は非常に甘いとも思います。

しかし、一人ひとりの意識が変わらない限りは、絶対にコロナウイルスは終息に向かいません。

空港や機内の状況は、お伝えした通り非常に危険です。
私自身、今は体調に問題ありませんが、絶対に自分がウイルスを持っていないとは断言できません。

自分が感染しなければいいのではなく、他の人にうつさない、拡大させないという意識を持って行動しましょう。