日本人には馴染みがありませんが、海外では多くの国でチップが定着しています。
初めての海外旅行では、このチップに戸惑う方も多いと思います。
タイもチップ文化はありますが、全てのシーンで必要なわけではありません。
今回は、相場や渡すタイミングなど、タイのチップ事情についてご紹介します。
初めてのタイ旅行でも気持ちよく過ごせるよう、ぜひ参考にしてください!
目次
タイのチップ文化の背景
そもそもタイのチップ文化は、アメリカやイギリスのそれとは少し意味合いが異なります。
タイ人の大半は、敬虔な仏教徒です。そして、タイの仏教観念として「タンブン」というものがあります。
タンブンとは、お布施や寄付などの徳を積む行為のことをいいます。ものすごく簡単に説明すると、「善行をすると良い来世を迎えられる」といった教えです。
欧米の流れを汲んではいますが、その背景には施しを与える仏教の教えがあり、その延長線上にチップが根付いています。
タイでチップを渡すタイミング
①ホテル
ホテルは、最もチップを渡す場面が多い場所です。
今回は、大きく分けて4つの場面をご紹介します。
・ベッドメイクや部屋の清掃をしてもらうとき
・ルームサービスを利用したとき
・ホテルコンシェルジュを利用したとき
ホテルといっても、ドミトリー形式やゲストハウスなどの格安宿では不要です。
主に、3つ星~高級ホテルで必要になってきます。
毎回のチップ相場は、20バーツ~100バーツです。
手渡しの場合は、サービス後に紙幣でスマートに。ベッドメイクや清掃をしてもらうときは、枕元のミニテーブルや部屋の目立つ場所に置いておきます。
チェックアウトの場合も同様です。
上記以外でも、ホテルは何かとサービスを受けることが多いので、20バーツ札は複数枚持っておくと便利です。
②レストラン
テーブル会計かつ空調が効いている飲食店では、チップが必要です。
ただし、会計にサービスチャージ(10%)が含まれている場合は、チップと同義なので、基本的には追加で渡す必要はありません。
その場合は、お釣りの端数(細かい硬貨)を置いておくとスマートです。
チップ相場は、会計の10%程度です。
渡し方は、会計後の伝票ホルダーに挟んでおいたり、テーブルにそのまま置いておきます。
屋台やフードコート、ファストフード店ではチップは必要ありません。
③タイマッサージ
タイマッサージを受けた場合は、チップを渡すことがほぼ必須のマナーです。
マッサージ師の給与は低く、彼らはチップ前提で働いているので、ある意味最も必要な場面かもしれません。
チップの相場は、街中の大衆店なら1時間50バーツ~100バーツ、高級店なら1時間100バーツ~です。
施術料金は前払いですが、着替えて店を出る頃には、お見送りとして担当者がエントランス付近で待っています。
そのタイミングでチップを渡しましょう。
④タクシー・トゥクトゥク
事前交渉制のトゥクトゥクでは、チップを渡す必要はありません。
一方、メータータクシーを利用した場合ですが、お釣りの端数を受け取らずチップ代わりにすることが一般的です。
私や多くのタイ在住者も同じことをしています。
例)メーターは47バーツ、50バーツ札を出してそのまま降車。
ただし、荷物が多い場合や非常に重たい場合など、車内やトランクへ入れることを手伝ってくれたときは、別でチップを渡しましょう。
まとめ
以前、マスターカードがおこなった調査では、タイ人の約90%が日常的にチップを渡しているという結果が出ています。
参考:https://www.nna.jp/news/show/257934
これはもう文化といっても過言ではないので、タイ旅行ではマストで押さえるポイントです。
大事なことは、サービス=無料という日本的な考え方を一度捨てることです!
今回は、初めてでも分かりやすいように相場を書きましたが、あくまでも”相場”です。
「すごく良いサービスだった!」と思ったら、感謝の気持ちを金額で表しましょう。
逆に「えぇ…」と感じた場合は、それなりの額で構いません。
最初は戸惑うかもしれませんが、文化や習慣の違いを感じることも海外旅行の醍醐味です。
ポイントを押さえて、スマートで楽しいタイ旅行を!