タイの首都バンコクは、いよいよ一年のうちで最も暑い時期に入ります。
このシーズンは「暑季」と呼ばれ、日中の気温は基本的に30度台半ば、4月中旬~5月上旬のピーク時には、連日40度前後を記録します。
この時期の観光は、日本の約3~4倍と言われる強い「紫外線」、体温上昇や脱水によって引き起こされる「熱中症」の2つに注意し、対策を講じる必要があります。
今回は、暑季のバンコクを訪れる方に向けて、観光中の紫外線・熱中症対策をご紹介します。
目次
タイ・バンコク観光中の紫外線・日焼け対策、5つのポイント
①日焼け止めは必ず日本から持参
紫外線対策においての必需品。
現地購入も可能ですが、タイの製品が肌に合わないケースも少なくありません。
バンコクには、マツモトキヨシなどの日系ドラッグストアもありますが、種類がかなり限られます。
また、日本の日焼け止めは輸入品なので、値段も少々高く、無駄な出費になります。
旅行の日数に関わらず、日焼け止めは日本で普段使用しているものを持参しましょう。
②つば広のUVカット帽子をかぶる
顔周りに浴びる紫外線を防いでくれる帽子は、まさに街歩きのマストアイテム。
キャップなどをかぶった際、受ける紫外線量の約20%をカットできると言われています。
さらに、つばの長さが7㎝以上あれば約60%、前後10㎝以上あるハットなら、顔に受ける紫外線量を約90%カットできます。
UVカット加工の施された帽子を着用することで、より一層有効的な紫外線対策になります。
>>AmazonでUVカット帽子を探す③サングラスで目のUVケア
紫外線は肌だけではなく、目にも影響を与えます。
長時間紫外線を浴び続けると、角膜の炎症や充血、白内障のリスクを高めることになります。
また、目が紫外線を感知することで、脳は「強い日差しが入ってきた」と判断し、身体は肌を守るためのメラニン色素を生成します。
メラニン色素は肌を黒くする原因、これこそが“目からの日焼け”です。
帽子同様、UVカット加工の施されたサングラスを選び、見落としがちな目から入る紫外線を対策しましょう。
④長袖(薄手のカーディガンなど)で腕や首を守る
強い紫外線から肌を守ってくれる長袖スタイルもおすすめ。
リネンやコットンなど、通気性の良い素材を使うサマーカーディガンは、真夏日でもストレスなく着られます。
タイは、冷房の設定温度が非常に低いので、1枚持っておくと屋内でも重宝します。
⑤日傘もおすすめ、ただし使用する場所に注意
春夏の必需品として、外出時に愛用する女性も多い日傘。
日本よりも強い紫外線が降り注ぐタイでは、非常に有効的な紫外線対策の一つです。
ただし、バンコクは狭い歩道が多いので、周りの迷惑にならないよう使う場面には注意が必要です。
また、日本クオリティの日傘を現地購入するのは困難です。
必要な方は、日本からマイ日傘を持参しましょう。
タイ・バンコク観光中の熱中症対策、7つのポイント
①こまめな水分補給を忘れずに
言わずもがな、こまめな水分補給は熱中症対策の基本です。
発汗で失った水分を補給し、体温を調節するために、街歩きの際は飲み物を携帯しましょう。
タイのコンビニなどには、お馴染みのポカリスエットも売っています。
また、トロピカルフルーツには、体温を下げる性質があります。
バンコクでは、至る所でフルーツジュースの屋台を見かけるので、こちらで水分補給することもおすすめです。
②適度にカフェで休憩をとる
あまり知られていませんが、バンコクはアジア有数の“カフェ天国”です。
とにかくカフェの店舗数が多いので、程よい休憩スポットとして利用できます。
ローカル店なら1杯40バーツ(約140円)ほどから、外資系の店舗は少し高くなりますが、1杯400円前後で美味しいコーヒーが飲めます。
③無理に歩かず、移動にはタクシーを利用する
タイのタクシーは、初乗り運賃35バーツ(約120円)で、日本とは比べ物にならないくらい格安料金です。
無理に歩いて体調を崩してしまっては、せっかくの旅行も台無しです。
日本レベルのサービスとはいきませんが、車内は冷房も効いていて、移動手段として利用する価値が大いにあります。
タクシーに関しては、下記の記事にまとめてあります。
④買い物がてら冷房の効いたショッピングモールへ
市内中心部を観光する場合は、大型ショッピングモールを休憩スポットとして活用しましょう。
ショッピングモールは、観光中に利用することの多いBTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)の沿線に多く建てられています。
カフェやレストランでゆっくりしたり、ショッピングを楽しんだり、色々な使い方ができます。
⑤帽子を着用し、直射日光を避ける
帽子は、紫外線対策だけではなく、熱中症対策にも重要な役割を果たします。
帽子をかぶるだけで、頭の温度は約10度変わると言われています。(ウェザーニューズより)
直射日光を浴びることと避けることでは、そのくらい大きな違いがあります。
通気性の悪い帽子は熱がこもってしまうので、アウトドア用がおすすめです。
⑥通気性の良い服装を心掛ける
熱のこもりにくい服を着ることも重要なポイントです。
タイトな服は、風通しが悪くなるので、屋外観光の際はゆったりした服装を心掛けましょう。
現地調達するのであれば、100~150バーツ(約350~530円)ほどで買えるタイパンツは通気性が良く、履き心地抜群です。
観光客感が強くなるので、人を選ぶアイテムではありますが、熱中症対策という観点で言えば効果的です。
⑦タイ料理を食べて塩分を補給する
熱中症対策には、塩分の補給も大切です。
全てではありませんが、総じてタイ料理は味が濃く、塩分が多いという特徴があります。
本場の味を楽しめて、発汗による塩分不足も補えるので、疲れた時こそタイ料理を食べて回復しましょう。
まとめ
熱帯モンスーン気候に属するタイは、一年を通して高温多湿で蒸し暑く、日本の夏の暑さとは感じ方が少し異なります。
それなりに日差しに気を使っていても、体調を崩してしまう旅行者も珍しくありません。
そのくらい4~5月のバンコクは灼熱地獄です。
特に、定番観光地である三大寺院を回る際は、極端に日陰が少なく、長時間炎天下を歩くことになります。
初めてバンコクを訪れた方は、まず間違いなく回るルートなので、ご注意ください。
今回ご紹介した以外にも、日中の活動は控えめにして、夕方以降の観光に力を入れるなど、色々な対策が考えられます。
いずれにしても、あらかじめ日本で準備することで、スムーズな旅行になります。
暑季のバンコクを訪れる方に向けて、少しでもご参考になれば幸いです。